あらすじ
『忌怪島/きかいじま』は、清水崇監督の最新作で、古より眠る「怨念」と進化を続ける「科学技術」が交錯する物語です。主人公は、天才脳科学者の片岡友彦(西畑大吾)で、彼は島でVR研究を行うチーム「シンセカイ」の一員として活動しています。しかし、突然のシステムエラーとともに、島の伝説「イマジョ」が現れ、次々と奇怪な死が起こります。彼らはこの謎を解き明かし、生きて島を脱出することができるのでしょうか。
見どころ
1. テクノロジーと伝統の融合
この映画の最大の特徴は、伝統的な怨念や呪いといったJホラーの要素と、メタバースやVRといった最先端のテクノロジーが融合している点です。これにより、観客は新しいタイプの恐怖を体験することができます。西畑大吾自身も、「これが“令和のホラー”なんだ」と語っており、映画はさまざまな角度から観ることができ、いろいろ考えさせられる作品になっています。
2. 西畑大吾の挑戦
西畑大吾は、この映画でホラー初主演を務めています。彼は自身がホラーが苦手であることを公言しており、その中での挑戦は注目に値します。また、彼が演じる天才脳科学者の片岡友彦は、自分の研究分野以外には興味のないマイペースなキャラクターで、西畑が見せる表情も、「なにわ男子」の時とはまるで違います。この新たな役柄への挑戦も見どころの一つです。
まとめ
『忌怪島/きかいじま』は、新世代のホラー映画として、非常に興味深い作品だと思います。伝統的な怨念や呪いといった要素と最先端のテクノロジーが融合することで、新しい恐怖を生み出しています。特に、VRやメタバースといったテクノロジーが怨念と結びつくことで、現代社会のテクノロジーへの依存と、それがもたらす可能性を描いている点は、非常に興味深いと感じました。
また、西畑大吾の演技も見どころの一つです。彼がホラーが苦手であるにも関わらず、この映画で主演を務め、新たな役柄に挑戦している姿は、彼の成長と挑戦心を感じさせます。彼が演じる天才脳科学者の片岡友彦は、自分の研究分野以外には興味のないマイペースなキャラクターで、その演技には彼の新たな一面を見ることができます。
しかし、映画の中で描かれるテクノロジーの進化は、一方で少し怖いとも感じました。現実世界と異世界が交錯する中で、その場のにおいや、脳の中の思考まで再現できるというのは、現実には考えられないことですが、映画の中では可能になっています。これは、現代社会のテクノロジーの進化が、私たちの生活をどのように変えていくのか、そしてそれがもたらす可能性を考えさせられる一方で、その進化がもたらす恐怖も描いています。
全体として、『忌怪島/きかいじま』は、新世代のホラー映画として、観客に新しい恐怖を提供するだけでなく、現代社会のテクノロジーと伝統的な要素が交錯する中で、新たな視点を提供してくれる作品だと感じました。