コロナウイルスが日本でも大流行しそうな良くない状況の中、ナイジェリアでラッサ熱が流行しています。
2020年1月30日現在、今月だけで感染者は258人、死者は41人という驚異的な致死率になっています。

コロナウイルスで手一杯なのにラッサ熱。
日本はどうなるんだろう・・・。
日本ではあまり馴染みのないラッサ熱。
一体どんな病気なのでしょうか?
・ラッサ熱とはどんな病気か
・ラッサ熱の症状
・ラッサ熱の予防法
この3点を中心に調査しました。
免疫の弱い子供やお年寄りは致死率が高くなります。
これを見て、しっかり予防してください。
ラッサ熱はどんな病気?
ラッサ熱は西アフリカ一帯で見られる急性ウイルス感染症です。
ラッサ熱はエボラ出血熱やクリミア・コンゴ出血熱、マールブルグ病と同じウイルス性出血熱で、発熱と皮膚や内臓に出血を起こす病気です。

「出血熱」という言葉がとても怖いね。
ラッサ熱は1969年にラッサ村で最初の患者がみつかったことから名づけられました。
自然宿主は西アフリカ一帯に棲息するマストミス(野ネズミの一種)と言われており、ナイジェリア・リベリア・シエラレオーネ・セネガル・ギニアなどのサハラ砂漠より南西の地域で毎年流行しています。
毎年流行するので日本人にはインフルエンザの間隔にとらえてしまいがちですが、ラッサ熱は毎年5000人程度の死者が出る恐ろしい病気です。
このラッサ熱の死者数は、日本と異なり医療設備が整っていないことも影響していますが、とても大きな数字です。
ラッサ熱の感染経路は2点です。
・宿主であるマストミスの唾液や排泄物を触ること
・ラッサ熱にかかった人の体液や血液、嘔吐物、排泄物に接触すること
ラッサ熱は空気感染はしませんが、家族が出血したり、嘔吐したときなど介抱したときの接触がとても危険です。
出血熱なので、出血はかなりの確率で起こります。
今回の流行から見ても感染力がかなり高いので、けんきゅうラッサ熱にかかると死ぬ可能性がかなり高いと思っておいた方がいいですね。

ワクチンの研究もされているけど、まだ実用化まで進んでいないんだ。
ラッサ熱に感染しないためにも、アフリカ旅行のときはネズミに噛まれないこと、他人の血や体液に触れないことが大切です。
日本ではあまりなじみのないラッサ熱ですが、アフリカからの帰国者から感染がみつかることもあり、1987年に日本で発症した方もいて、決して他人事ではない病気です。
ラッサ熱の症状は?
ラッサ熱は、発熱・咽頭痛・悪寒の他、関節痛や頭痛、嘔吐・下痢などの症状が出ます。
インフルエンザと同じような症状があると覚えておくといいですね。
悪化してくると、体中が痛くなり結膜の充血や出血、粘膜出血、顔や首のむくみ、中心性チアノーゼなどが見られ、約25%の人に聴覚障害が残ります。
インフルエンザと同じく、脳症を引き起こすこともあります。
発症までは数日~16日の潜伏期間と長く、発症率も9~50%と大きな幅があります。
ラッサ熱の致死率は15~20%とかなり高いですが、発熱から6日以内にリバビリンを投与すると致死率が5%に下がります。

ラッサ熱は新型コロナウイルスよりも致死率が高いんだね。
ラッサ熱の予防法は?
ラッサ熱に有効なワクチンはありません。
予防法はこちらです。
・ネズミに触らないこと
・ネズミの排泄物の可能性がある物を触らないこと
・ラッサ熱に感染した人に接触しないこと
ラッサ熱に感染しないためにも、食品はもちろん食器も気を付けるのが基本です。
流行している時期にアフリカへ行くのも危険です。
消毒も効果はありますが、厳重な消毒が必要です。
消毒には、次亜塩素酸ナトリウム(ミルトンなど)、ジクロルイソシアヌール酸ナトリウム顆粒(プリセプト顆粒)、アルコール(消毒用エタノールなど)が有効とされています。
まとめ
ナイジェリアで多数の死者を出しているラッサ熱について、わかりやすく説明しました。
感染しないためには、ネズミと患者との接触を避けることです。
毎年流行するにも関わらず、致死率が高く、とても怖い病気です。
後遺症が残る可能性も高い病気ですので、とにかく感染しないことが重要です。
アフリカ旅行の際は特にお気をつけください。
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